地価上昇の広島市、なぜこんなに高いのか?今後はどうなるのか?
2022/04/19
こんにちは!
広島市、府中町で活動しています、AXCISの䑓原です。
国土交通省が2022年3月に、公示価格(2022年1月1日時点)では全国の住宅地と商業地などを合わせた全用途平均が前年比でプラス0.6%となり、2年ぶりに上昇に転じたとの発表がありました。
東京、大阪、名古屋の3大都市圏の全用途平均は前年比0.7%上昇で全国平均を上回っていて、特にこの度の発表で注目されているのが「札仙広福」の地方4大都市、札幌市、仙台市、広島市、福岡市の公示価格です。
この地方4大都市の公示価格は全用途平均で前年度5.8%の上昇となり、全国の0.6%、3大都市圏の0.7%を大きく上回っています。
3大都市でも1%まで行かないのに、5.8%の上昇ってちょっとびっくりですよね。
九州中核都市の福岡市、中国中核都市の広島市、北海道中核都市の札幌市、東北の主要都市仙台市、各ブロックの主要都市に人気が集まり、一曲集中になってきていることが原因と考えられます。
広島市ではどういった理由で上昇しているのか考えたいと思います。
広島市の公示価格上昇要因
私たちの住む広島市の2022年の公示価格は、住宅地で前年比1.4%、商業地では2.6%の上昇となっています。
住宅地では市中心部へのアクセスがよく、平坦地などが上昇しているようです。広島市は災害への意識が高く、平地が少ない地域なので、ハザードのかからない平坦地の人気が高まっています。商業地では再開発の期待から広島駅周辺で地価が上昇しています。特に北側の人気はすごく高いです。
また、広島市周辺の府中町、海田町においても、住宅地、商業地ともに地価が上昇しています。物件を探しているという問い合わせをよくいただく町ですが、売物件が出にくく、出ても少々割高でも買手が付く状況なので、すぐに決まってしまいます。
広島市は再開発も進んでおり、官民による複数のプロジェクトが進行しています。
・2022年秋ヒルトン広島開業予定
地上22階建て420室の客室、また1000人規模の国際会議が可能なコンベンションホールなどを備え、国際会議やインバウンド誘致にも影響がありそうです。
・2024年中央公園広場にHIROSHIMAスタジアムパークの開業予定
・地上20階建てのJR広島駅ビル
2025年春には開業予定で、路面電車が乗り入れ、商業施設やシネマコン、ホテルが整備。
・八丁堀、紙屋町では高さ約160mの高層ビル、変電所棟、市営駐輪場を建設予定
八丁堀では地上15階、16階、28階のビル3棟が2028年度までに完成予定。
紙屋町ではサンモールを中心とした一帯の再開発計画の予定があり、最大で地上50階建てビルの建設検討中。
特に広島はマツダの城下町であり、宮島などの世界遺産などの観光資源も充実しています。
成長期待があり、元々のスペックもある広島の不動産価格が上昇するのもうなずけます。
今後の広島市の不動産
公示価格の上昇要因を説明しましたが、「札仙広福」の公示価格は全用途平均で前年度5.8%の上昇・・・。
広島市が住宅地で前年比1.4%、商業地では2.6%の上昇・・・。
「あれ?少なくない?」と思いますよね。そうです、他の3都市がすごいんです。
2022年の他3都市の公示価格前年比
札幌市 住宅地9.3%、商業地5.8%
仙台市 住宅地4.4%、商業地4.2%
福岡市 住宅地6.1%、商業地9.4% !? 2年連続全国上昇率トップ
凄まじい上昇率です。
この3都市は広島市よりも少し開発や緩和政策などの取り組みが早く、今後も再開発や外資系高級ホテルの誘致などもまだまだ控えているので、一足早く影響している部分があると思います。
これら3都市を見ていると、広島の不動産価格はまだ上昇余力を残していると考えられるのではないでしょうか。
「土地の価格が高い」「何時下落してもおかしくない」「今は高いから買わない方が良い」この様な話もよく出ます。
しかし、以前のバブルのように「価値に見合わない価格」と違い、今の価格は「価値に見合う価格」という点です。
広島市でも意味なく、すべての土地価格が上昇しているわけではありません。一部の不動産の価格は上がっているけど、人気の無い不動産は下がっています。今後も上がっている不動産は上がり続け、下がっている不動産は下がり続ける2極化に進むと思います。
建築費や設備費の高騰などを考えても、数年で不動産価格の下落が始まるとはとても考えられません。
売りたい人、買いたい人、相場を待っていてもあまりいいことにはならないと思います。
広島市の不動産はこれからかもしれません。