広島市、不動産の共有名義、注意する点はどこ?
2021/08/17
こんにちは!
広島市・府中町で活動しています、AXCISの䑓原です。
毎年、雨による災害が起こり心配になります。
今週も雨が続くようなので、命の安全を最優先に行動しなければなりません。
全く降らないのも困りますが、もう少し適度に降ってほしいものですね。
さて、「共有名義の持分割合の考え方ってどうなの?」との質問を受けました。
結婚して家を購入する場合、夫婦でお金を出しあったり、親からの援助を受けたりすることがあります。
その場合、割合を明確しておかなければなりません
今回は、共有持分の割合についてお話します。
共有持分のメリットとデメリット
まずは共有持分のメリットとデメリットを確認しましょう。
<メリット>
・売却時に特別控除を二重に受けられる。
不動産を売却するときに受けられる「居住用財産の買い換え特例」があります。
不動産売却で利益が発生した場合、税金がかかります。
この特例を利用すると、税率を乗ずる前の利益から最大で3000万円を控除できます。
加えて、共有持分の場合はそれぞれの名義者が特例を受けられます。
つまり、2人名義人がいる場合は6000万円まで控除できます。
<デメリット>
・共有者の承諾がないと売却できない
共有している不動産であるため、1人の判断で売却は行えません。
話し合いがスムーズに進めば何も問題はありませんが、複数人の承諾がいる場合等、トラブルになる可能性もあります。
・贈与税の対象になる
夫婦共有の場合、どちらかが先に仕事をやめ、もう片方が残りのローンを支払うこともあるでしょう。
その場合、一方からもう一方へ不動産が贈与されたとみなされるため、贈与税の対象になります。
どのように支払いを進めるか、慎重に考えなければなりません。
広島で住宅を売却する場合、3,000万円以上の利益が出るケースは非常に少ないと思います。
そう考えると、デメリットの方が目に付くかもしれません。
持分の計算方法について
計算方法
(自己資金+住宅ローン)/(物件価格+諸費用)
具体的に数字を入れて確認しましょう。
<注文住宅>
物件価格5000万円、諸費用400万円、夫婦の共有名義で購入
<支払内訳>
ご主人1000万円自己資金、残り4400万円を住宅ローン(夫婦2200万円で半々)
<持ち分>
ご主人の持分は 1000万円+2200万円/5000万円+400万円=60%(3/5)
奥さんの持分は 2200万円/5000万円+400万円=40%(2/5)
贈与税の問題があるため、前もって計算しておきましょう。
共有名義の不動産を高く売るには
・名義人全員が同意を取る
不動産会社にとっても、名義人全員の同意があるかは重要なポイントです。
同意の有無は正直に伝えましょう。
・反対している人がいたら説得する
共有名義人の中に1人でも同意しない人がいた場合、その物件は売却できません。
個人の持ち分の場所だけを売却する方もいますが、売却価格は市場価格よりも大きく下がります。
そのため、売却するときには反対している人を説得してから行いましょう。
・スムーズにいかない場合は不動産会社に依頼
売却を拒否する人にはその人なりの理由があると思います。
不動産会社は、これまでの経験を活用して解決できる可能性があります。
また、不動産会社が提示する客観的なデータを見せることで、意見が変わることもあります。
まずは共有名義者間で説得を図り、無理な場合は不動産会社に依頼しましょう。
まとめ
将来何があるかわかりませんので、共有名義での所有はお勧めしません。
共有者と何らかの人間関係に歪が出来た場合、非常に動かし難くなってきます。
中々話がまとまらず、ほったらかしになり、共有者の子孫にまで同意が必要になってくると、ほとんど他人なのでどうにもなりません。
ややこしくなる前に、買い取るか売却、最低でも持分割合はしっかりと把握しておきましょう。